お線香をあげる意味。お線香の原料・歴史。

お墓やご仏前に焚くお線香。どういう意味があるのかご存知でしょうか?

 

お墓参りに行くと、必ずお線香を焚きます。また、ご仏前に手を合わせる前にもお線香を焚きます。お坊さんがお経を唱えるときにも、お線香は欠かせません。

 

あるいは初詣に行ったとき、願い事を叶えるためにお線香を焚いてお祈りをしたりします。仏事にお線香は必需品です。

 

「そういうものだから・・・」と言ってしまえばそうなのですが、ふと、疑問に感じました。「なぜ、お線香なんだろう?」と。

 

同時に、お線香って何からできているのか(原料は?)、いつからあるものなのか?気になったので調べてみました。

 

 


 

お線香の歴史

 

お香の起源は紀元前3000年前のメソポタミア文明のころ。発祥は、仏教の発祥地でもあるインドです。熱帯の国インドでは遺体の腐敗が早いため、その匂いを消すためにお線香が使われていました。

 

日本でお香が使われるようになったのは推古天皇3年(595年)のこと。淡路島に漂着した流木(それは沈香(じんこう)というお線香の原料になる木だったのですが、)を島民が薪として焚いたところ、とてもいい香りがしました。それからお香を楽しむ文化が始まりました。

 

現在のような直線的な形のお線香が使われるようになったのは、17世紀後半といわれています。中国からその製法が伝わりました。使い勝手の良いその形状は一般に広まり、江戸時代には砂時計のような使い方もされていました。

 




 

お線香を焚く意味

 

お墓やご仏前でお線香を焚く意味はいくつかあります。

 

1.「仏様と向き合う前に、自分の身と心を清めるため」
お線香の香りと煙で、普段の生活で身にまとってしまった汚れを浄化します。

 

2.「故人の食べ物は”香り”とされているから」
仏教経典に、「死後の人間が食べるは匂いだけで、善行を行った死者は良い香りを食べる」という記述がある。そのため、四十九日が過ぎるまでは故人の食である香を絶やさぬようにするところもあります。

 

3.「あの世へ行くための道しるべとして」
お通夜では故人の枕元に1本だけ線香を立て、一筋の線香の煙が故人をあの世まで導いてくれるとされています。

 

4.「お線香を焚くことで故人と話ができる」
お線香の煙が、あの世とこの世をつないでくれる、という考えがあります。

 

 

 

お線香の原料

 

お墓参りなどで使われるお線香は、「杉線香」といいます。

↑ 杉林

 

3ヶ月ほど乾燥させた杉の葉を粉末にしたものにお湯とノリを加えて練り、線状に成型・乾燥させて作ります。杉のヤニ効果で、煙が多く出るのが特徴です。また、値段が安いのも魅力です。

 

杉線香の他に、香りを重視したお線香や、煙の少ないお線香など、種類があります。それらは、椨(タブ)の木の樹皮を粉末にしたものに香りの素となるものや炭の粉末などを加えて練り上げ、成型・乾燥させて作ります。

↑ タブノキ

 

お線香の主原料は「木」ということですね。

 

 

まとめ

 

何も考えずに焚いていたお線香でも、その意味を知ると違って見えます。

仏様の食べ物が香りだったなんて、思いもしませんでした!

 

これからは、お線香の意味を意識しながら火をつけたいと思います。